乱歩賞作家 黒の謎 (講談社文庫) ![]() 価格: 770円 レビュー評価:3.0 レビュー数:2 様々なタイプの作品が5編です。 作風も文章力もかなり差があり、どうしても比較して読んでしまいます。私がいいと思ったのは「花男」と「グレーテストロマンス」です。「花男」は文章が落ち着いていて感情移入をしながら読みすすめる中に何とも言えない味わいがあります。「グレーテストロマンス」は作者の圧倒的な力量の中に引き込まれつつ読み進めます。いつもながら後味の悪さも格別です。 |
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連鎖する虐待―母が鬼と化すとき ![]() 価格: 1,890円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 母子家庭でも今までずっと2人で肩寄せ合って生きてきた母娘の生活の間に1人の男が入ってきたことで悲劇が始まってしまいます。 冷たく無視されても小さな体をどんなに殴られても、母を慕い続け、いつか昔の自分だけを見てくれてた優しいママに戻ってくれる。と信じて耐え続けたまま死んでしまうところは、子どもの目線でよく表現されていて本当に切なくなると同時に、最近の児童虐待の被害者の子ども達と重ね合わせてしまいとても考えさせられる一冊でした。 |